平城京なりきり体験館から更に進むと、遺構展示館があります。
遺構展示館は三つの棟に分かれていて、それぞれに興味深い出土物が置いてありました。
入口入ってすぐの北棟には内裏の模型が置かれていました。
驚きというか当然なのですが、内裏は日本様式で創られていたようです。
というのも、大極殿は賓客に、「唐の最新の技術を取り入れてますよ」というのを見せるために唐から学んだ形式で建てられていたようです。
天皇や貴族の住まいなどは、その必要がないので日本式の建築様式だったみたいです。
また、奈良時代に4回も建て替えられたという、建物の柱跡の実際の遺構を見ることができます。
また、当時の天皇が使っていたであろう井戸の木枠等が置いてありました。
この木枠はなんと、実際に使われていたもので、丸太の真ん中をくり抜き、トンネル状にしてあります。
勿論、天皇の使われる敷地にある井戸。
普通の井戸とは違いかなりの大きさでした。
年輪がくり抜かれているので詳しい年代はわからないですが、数百年は経っているだろうというぐらい、大きな丸太の中央部分をそっくりくり抜く作業の大変さが伺いしれます。
当時は板で四角や丸の形に木枠を組んで井戸に入れていたようですから、流石は天皇の住まわれる場所という事なんでしょうね。
人の身長では中が覗けないので、木枠の上に鏡が設置されておりその鏡に映った枠の中を見ることができます。
中央棟には遺構展示館の中央棟には造酒司(みきの司)から出土した木製の排水溝の他、木簡、鬼瓦、せん(レンガ)、板で組んだ一般的な井戸枠、などが展示してありました。
南棟では、大量の磚(古代のレンガ)を敷き詰めた珍しい建物跡を見ることができました。
苔が沢山生えてましたが、これは何処からともなく入り込んだ鳥などが運んできて、湧き出でる地下水などがあるので繁殖したみたいです。
こちらにも要所毎に定点ガイドがいらっしゃるので詳しいお話を聞くことができます。 |